人を動かす方法

人をコントロールすることは
極力、私はしたくはありませんし
おこがましいことだ、と思って

日常ではすごく気をつけています。

が、医師の仕事をする上で
どうしても人を動かさなければならない場合があります。

どのようにして
上手に人を動かしているのか?について
書いてみます。

悪用しないよう、お願いします。
子供とかに。

 

人を動かす時 

 

例えば、入院を絶対したくない患者さんで
命の危険がある場合
やはり、説得して入院してもらわなければならないことが
あります。

その時に私が気をつけていることは
状況と、入院が必要な理由を患者さんや家族に
わかるような言葉で説明し
その上で「私は入院が必要と考えています」と

まずは私の意見をお伝えします。

その上で、必ず
「どうしましょうか?」と
相手に答えをゆだねます。

それで反対されたらどうするんだ?と思わずに
まずは「どうしましょうか?」と
相手に考える時間を与えて、待ちます。

その時に、下手な人がすることがあるのです。

 

答えを早く欲しがって急かす 

 

これまで大学病院や地域病院、個人病院、
いろんな職場で働いてきましたが、
必ず、その中には「せっかちな人」がいるものです。

「せっかちな人」は「自分は要領よく
どんどん、流れを作れる人」と言う自負があったり

逆に、「自分はなかなか、結論を得られないために
早く、相手の気が変わらないうちに、結論を得たい」という
自信がないタイプです。

私一人で、診療ができるわけではなく
スタッフと一緒に診療をしていますから
スタッフの中に、「せっかちな人」がいると
本当に要注意なのです。

せっかちな人は、私が患者さんに説明をし
「どうしましょうか?」と患者さんに考える時間を
与えているのに、

せっかちな人が患者さんが答えを出すのを待てなくて
「ね、入院しましょ、このまま家に帰ったって
誰も面倒見れませんよ」とか
「入院して、元気なったら、また帰れるんだし」
「ほら、お家の方も心配してますよ」
「ね、家にいて転んだら大変」etc.

患者さん自身が、静かに考えることができないほど
たたみ掛けるように横から口出しをして
患者さんの「はい」と言う答えを促そうとするのです。

これだと、全くダメで
また、ゼロから説明と説得と、「どうしましょうか?」を
やり直さないとならなくなるのと

無理にこちら(医療者)が「はい」の答えを得ようとした分、
患者さんは心を頑なにしてしまうのです。

せっかちな人が、下手なことをした時
「余計なことを、言いなさんなよ」と
私は心の中で、舌打ちをしたくもなるのです。

 

待てない人は人を動かせない

 

待てない人は、人を微塵も動かすことはできないでしょう。
そして、「どうしますか?」と
一旦、相手に選択権を渡せない人も
人を動かすことはできません。

「どうしますか?」と相手に選択をしてもらうのは
「あなたの選択を、尊重しますよ」と言う
こちらの気持ちを表し
結果、そこに信頼関係が少し、生まれるのです。

待てずに、相手が答えを出す前に
こちらに有利な答えを得ようとすることは、
せっかく芽生えた信頼関係の芽を摘み取る行為です。

相手に委ねて、答えを待つ。

これによって、相手も「しょうがないな、任せてみるか」と
こちらの意見を、取り入れようと心を開いてくださるわけです。

 

自分の方が正しいと慢心すれば動かすことはできない

 

職場でも家庭でも
「私の方がわかっていて正しい」と慢心していると
はなから「あなたはわかってないから、わけのわからないことを言って
私を困らせるのだから」と言う前提
相手を動かそう、としています。

これだと、人は岩のように動かないです。
当然ですが、
自分のことを認めてくれてない相手の言うことを

誰が聞くものですか。

「私の方が知ってて、正しい」と言う慢心が、落とし穴だな、と
今日もスタッフがしつこく患者さんに
「入院を決定したい」自分の欲求を抑えきれずに
顔を近づけて、「入院」を迫っている横顔を見て
そう、思いました。 

人を動かさなければならない場合に
「自分の方が知ってて正しいから言うことを聞け」が
相手に伝わった時点で、アウトです。

相手は動きません。

「私の意見は、こうですけれども、
あなたはどうしますか?」と言って

一旦、決定を相手に委ねること。

そして、相手が出した結果をきちんと聞くこと。
せっかく出した結果が、自分の得たかったものと違ったとしても
絶対に感情的にならず

「そうですか」と一旦は、受け止めることです。

そして動くまで、自分の意見を言う、相手の結論を待つ、
また伝える、待つ、伝える、待つ、
その繰り返しです。

それでもダメなら、一旦こちらは引いて
仕切り直すしかありませんものね。
無理に動かそうとすればするほど、こじれます。
執着せずに、別の方法を考える、機会を改める、
時間をかけることは、大事なことです。

 

今回の入院の例えで、スタッフの入院催促のあと
私が再度説得して、入院は叶ったとしても
患者さんにとっては、不満から始まる入院生活になってしまい
医療行為に対する反応も悪いものになるでしょう。

大事なのは、「自分が決めて入院する」
「自分が決めて動くこと」なのです。

「相手に言われて動かされた」これですと
半分は自分は被害者的な意識を持ってしまい
自主的に、そのあとの行動を、引き受けることが
難しくなってしまい

自主的でない行動は、思う結果を得ることから
遠のいていってしまうのです。

人を動かさなければならない場合であっても
あくまで「自分で選択して、自分で決定した」という
自主性を、相手の方に持ってもらうことにより
そのあとの得られる結果も、良いものになるのです。・

動かしたい、というのはこちらの都合であって
こちらの都合で動かすなら
その後の結果も相手にとって良いものになるように
「動かしさえすればいいのではない」ことは
肝に命じなければならないな、と思います。 

 

入院は、その場で決めないとならない場合も多いですが
家庭や、人間関係、仕事などでは
年単位で時間がかかることもありますね。

けれども、自分以外の何かを動かす、というのは
そういうことだと思うのです。

インスタントに、自分以外のことやモノを
コントローラーを持って動かせるつもりでいると
大変なことになります。

そういう人の周りからは、人っ子一人いなくなるでしょう。



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