「動悸がする」は綱渡りしてる証拠

私は内科医ですので
「動悸がする」という主訴の若い方も
よく、外来にみえます。

今日は、心臓の病気以外で
なぜ、動悸がしてしまうのか?について
書いてみます。

 

動悸がする機序 

 

緊張したり、飲酒をしたりして動悸の症状が出るのは、
外部から受けた刺激で身体が興奮して交感神経が優位になるからです。
人間には緊張状態のときにはたらく交感神経と、
リラックスしているときにはたらく副交感神経という
2つの神経によって支配される「自律神経」があり、
バランスがくずれると身体に不調をきたします。

交感神経が優位になると、強い外部刺激から身体を守るために、
防御反応が出ます。
その反応のひとつが、一時的な動悸「洞頻脈(どうひんみゃく)」の症状です。

※洞頻脈:心拍数が1分間に100回以上の頻脈で、
心臓の異常ではなく、ほかの原因によって引き起こされる頻脈のこと

洞頻脈が生じやすい行為・状態

  • 不安・緊張・興奮・羞恥
  • 発熱
  • 飲酒
  • カフェイン摂取
  • 喫煙
  • 睡眠不足

飲酒も喫煙もしておらず、さらに緊張もしていないのに、
頻繁に動悸が起こったり、呼吸が困難になったりする場合は、
病気の疑いがあります。 

 

交感神経を働かせすぎる外部からの刺激とは何か? 

 

「動悸がするのです」という訴えでいらっしゃる方の多くは
ご自身が、疲労しているとか、ストレスを感じている、とは
思ってないケースが多いのです。

当たり前に仕事に行って早朝から遅くまで働き
あるいは働くママの場合
当たり前に仕事に行って、夕方帰ってきて
座る間もなくご飯を作り
洗濯をしたり、宿題を見たり、明日の支度をしたりして
あとは寝るだけ。
子供が病気になれば看病をし
休日は子供のスポーツ観戦。

「だって、それが普通だからしょうがないんです」
「家族のために仕事はしょうがないです」

「しょうがない」んだから
疲労している、とかストレスだ、とも
感じなくなってしまっているのですね。

日々、一つ間違えばその後の予定が全て狂ってしまうような
「間違えたらいけない、遅れたらいけない、綱渡りの生活」
しているのです。

これは、明らかに、自分自身の身体や心にとっては
負担になる刺激です。

慢性的な疲労やストレスが持続していると
「それが普通」の状態になり、
自分自身が疲れているとか、ストレスを感じている、とかの
自覚すら、奪われていくのです。

そして、なんとなくいつも不安、いつもイライライする、などの
言葉で置き換えてしまい
具体的に、なぜそうなっているのか?まで
掘り下げて考えるゆとりもありません。

そこで、身体がついに、反応するのです。

・動悸がする
・寝つきが悪い
・寝てから何度も目が覚める
・胃の調子が悪く、食べてもろくに味がしない
・生理不順や、月経血過多

これらは、すべて身体が欲していない
持続的な外部からの持続する慢性的なストレスにより
交感神経のバランスが崩れた結果、
症状として、身体が「もう勘弁してよ、生活どうにかしてよ」と
サインを送っているのです。

 

動悸を改善させるには?

 

動悸を含めた、交感神経が強く働きすぎるために出てくる
症状を改善するためにすることは、

生活を見直すこと
考え方のクセを変えること

です。

「え!?薬じゃないの?」と思いますか?

もちろん、よほど辛ければ、
薬を内服することにより
「ストレスや不安を感じるセンサー」を鈍くさせて

さらに、頑張っても身体が症状を出さないように
することは可能です。

 

怖くないですか?

 

薬を飲めば、もっと無理をすることが可能になります。
センサーがぶっ壊れるからです。

そうしたいですか?

一時的に、辛い症状を避けつつ
その間に、自分の生活や、考え方のクセを見つけて
直すのはいいですね。

症状が軽ければ、薬はなくても
生活や、思考のクセを変えれば
症状は改善します。

「私が全てやらなければならない」
「どうせ誰もわかってくれない」
「甘えたら負けだ」
「お願いしたら相手が上に立たれてしまう」etc.

この記事など参考になさってください。
「やらなければならないことなんて一つもない」

 

生活や考え方のクセを直していっても
症状は行ったり来たりします
ので
「完璧に治ろう」としないことです。

治る、というか、消そうとしないことです。

なぜなら、その身体からのサインがあるからこそ、
私たちは、身体や心を痛めすぎて

命に関わる病になることを
避けることができるからです。

 

その、身体からのサインを
「うるせーな、黙れ」と口封じをしようとしたり
サインを無視する人の

未来は、見えています。

 

今回、動悸を主訴にした若い方のケースをお話ししてきました。
私が「ストレスがありませんか?」「いつも考え込んでいることがないですか?」
「あまりに、一日の間にやるべきこと、やることが多すぎてませんか?」という
質問をすると、

キョトンとする方がとても多いです。

「それが一体、この症状となんの関係あるの?!」っていう気持ちなのでしょう。

けれども、身体も、心も、声が出せません。
「ちょっと、無理しすぎだよ」と。

声が出ないからこそ
動悸や、不眠や、胃腸症状や、生理不順によって
声を出しているのです。

この事実を覚えているかどうか?によって
自分の身体や心の手入れを、病院に行かなくても
ある程度、することができると思います。

 



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