進学校に通う高3女子の腹痛

一体、学校の教育っていうのは
何なのかな?と今日は思ったので
そのことを書きますね。

公立の進学校に通う高校三年生の女子。
中学生になった頃から、慢性的に

腹痛、生理不順、便通障害、耳鳴り、ふらつき、などの
症状が続いていたそうです。

そして、高校三年生になった今、
症状がひどくなってきたので私の外来に
お母様とたまたまやってきました。

 

受験って何なのでしょうか?


中学に入り、高校受験を頑張って
進学校と呼ばれる公立高校に入り
高校生活を楽しみにしていました。

けど、入った高校では、一年生の時から
ことあるごとに先生が言うのは
「受験のことばかり」。

良い大学に入れ、入れ、
お前の偏差値なら、〜大学を目指すべきだ!!!
と、煽られ、煽られ
高校3年生、たった17年しかまだ生きてないのに
心も体も絶望で、悲鳴をあげていました。

とても可愛らしい、優しくて賢い目をしたその少女。
一体、何のために、どうしたくて
先生は、偏差値で生徒の行く先を決めているのでしょうか。

生徒というのは、偏差値だけで決められるのですか?
生徒は植林林の杉の木と同じ、値段をつけられてるのですか?
有名大学のラベルを、その杉の木に貼ると
出身高校の評判が、良くなるのですね。

誰のための、何のための、受験なのか?
まるで、不明ですね。

もし、子供の素質に似合った子供の未来を
先生や大人が、きちんと考えていたのなら

なぜ、たった17年しか生きてない子供が
こんなにいろんな症状をずうっと抱えて
「うちの子だけ、変な子になった」と
親は悩み

「私はどうせ、ダメなんだ」と
17歳の少女が絶望しないとならないのでしょう。
異常ですね。

 

「受験戦争」で他人を蹴落として
なりたくもない医者になったり
受かっても興味もないことを勉強したり
行った大学の教授が天下りの講義すらできない人間だったりして

まるで、おかしいですね。
おかしい、と思いませんか?

私は、外来で、本当に腹が立ちました。

で、超エリート大学を卒業し

日本で言えば、官僚などになるのがベスト、なのですか?
官僚になれば、競争は終わりますか?
やっと、自分らしく生きてもいいんですか?
もう、好きにしていいんですか?

え!?まだ競争も続けば
足の引っ張り合いもあれば
上の言うことを、顔色見て聞かなければならない!?
え!?不正までやらないといけない!?
その責任を背負わされたりも!?

中学校に入り、高校受験をし
進学校に入りました。
大学も、先生の言う通り、有名大学に頑張って入りました。

はい、エリートにもなりましたよ。
で、どうしたらいいのですか?
私、どうしたら、いいんでしょうか?

そんな悲鳴が、聞こえてきそうですね。
最近のニュースを見ていて、私はそう、感じます。

 

様々な子供の症状の原因は

話を聞いた上で、診察をし
断続的なストレス負荷に伴う
自律神経の乱れや、ホルモンの乱れが
考えられました。

断続的なストレスがかかり続けると
性ホルモンをきちんと出すゆとりは
脳内には無くなります。
生理が来た頃から、生理不順、というのは

習い事が多すぎたり
やるべきことが多すぎたり
自分に似合ってないことを大人に要求され続けたり
性格が優しいのに過度に人に勝つことばかり要求され続けたり

そういうのが幼稚園から続いてたら
中学生になる頃には、
自律神経やホルモンが正常に働かなくなるのも
わかるのです。

痛々しいことだ、と私は
涙が出そうです。

今、22時ですが
このような時間に習い事から帰ってくる子供もいるとか。

一体、大人たちは、子供のことを
どうしたいのでしょう?
何にしたいのでしょう?

 

確か、子供が生まれて来たときには
「健康で、その子らしく、幸せだ、と思って生きて行ってほしい」と
思っていたのではなかったのでしたか?
それが美しい親の姿だ、なんて押し付けるつもりは、全くありません。
家庭それぞれ、子供に対する方針が違うのが
当然です。

が、しかし
子供の体や心が異変をきたしてまでも
「するべきこと」があるのかどうか?

病院の外来にいると
私は疑問を持たざるを得ません。

 

その少女に話したこと

 

あなたは、能力もあれば
とても優しい心の持ち主で

人と競争することなんて好きじゃない、し
だけど先生や大人たちが言うことは
聞かないといけない、とどこかではやっぱり
思ってしまう。

けど、自分が何を勉強したいのか?
どんな大学生になりたいのか?
大学生じゃなくてもいいし、
高校の後、どんなことをして過ごしたら
自分が笑っていられるか?
自分が心から楽しい、と思っていられるか?を
自分で考えて、決めないといけない。

そして、先生の言うこと、ではなく
自分でもし、目標を定めたのなら

たとえそれが大学受験をすることになったとしても
今まで、偏差値だけで押し付けられた大学を
受験するときとは、訳が違う。

自分が学びたいこと、したいことのために
今、努力することは、苦痛ではなくなるはずだし
一度失敗したら、親にお願いして浪人させてもらったって
自分の決めたことは、貫いてやってみてごらん。

それは、受験戦争、なんかじゃなく
自分との戦いであって
自分のために、することになるから

それは出す武器だって、変わってくるよ、と。

彼女は、目に涙を浮かべながら
でも、力がみなぎっているのがわかりました。

 

もう一つだけ。
先生について、だけど
先生だって、もともと、みんなに偏差値に従って
良い大学を受けさせ、高校のお手柄になるようなことを
することに、自分が先生になった意義を見出していたわけじゃない。

先生だって、おかしいことをしている、と
どこかで気が付いている人もいれば

もう、それすら判断ができなくなり
自分が先生という駒になってしまっていることに
気がつかないで、苦しんでるかもしれないよ。

そういう風に「先生も、大変なんだな」という
目線を持って、話を聴いてみてごらん。

学校で学ぶのは、学科だけじゃなくて
いろんな大人がいるんだ、という見本をたくさん見ることも
勉強だ、と、私は自分の子供たちには
いつも話しているよ。

だから、自分と合わない先生がいたとしても
「そういう大人もいるんだな」ということを知れることであり
そして、「どうしたらそういう人と自分は、なるべくうまく
付き合っていけるのかな」と考えるチャンスにもなる。

社会に出ても、同じような割合で、 人は様々なタイプで
存在しているのだから。

そう、話をしたら、
少女は、よく、理解したようでした。

腹痛に関しては、漢方薬を出し
パンなどの小麦粉系は、少し控えめにしてと指導。

お母さんと出て行く後ろ姿は
診察室に入ってきたときの不安いっぱいから
少し、自信を持って、歩いて行ったようでした。

 

お母さんに話したこと

 

「中学に入ってから変な子になっちゃって」と
我が子について話したお母さんに私が話したこと。

お子さんは、むしろ正常だからこそ
学校での押し付けや、横並びにならないといけないこと、
そして、「普通」を探してみんなで探り合うこと
そういうことに

きちんと違和感を感じて
自分という個性を守るために体が反応して
染まってないということですよ。

多くの子供たちはその場所にはいれば
「そういうもんなんだ」と
煽られるままに、思考停止状態で
とりあえず、自分をだんだんと捨てながら
上を目指し、人を蹴落とし
何かを目指して

なるべく良い値段で自分が売れるように
立派な杉の木を目指して

「良い大学のラベルをつけてないと」
「良い会社のラベルも必要だ」と

ずうっと大人になっても
何かを、もっと良いラベルを探し求めて

気が付いた頃には
自分が何だったか?なんて忘れ
自分が何を好きだったか?は思い出せず
自分は何を感じているのか?すら考えるのが面倒になり

結果、どうなるのか?
私は嫌という程、みてきました。

お子さんは、染まらなかっただけ、
そのおかげで、今もこうして
自分の目を、きちんと持ってるじゃないですか。

そう、話したのです。

全ての子供が、今の学校での教育に従って
ある方向へ、みんなと同じ方向へ
進めるわけではありませんものね。

お母さんも、子供を煽りまくる先生への対応に困っていたようでしたが
「やっぱり、おかしいですよね」
「私たちがきちんとお金もはっているのだし、
必要な教育を受けさせるべきだし、
自分で決めないといけないですよね」と。

 

私は、いろんな生き方があって、
答えはない、といつも思いますが

でも、子供は大人に与えられたことに
背く力が小さいです。
なされるがままに、流されるしかない、ことだって
たくさんあります。

そんなまだ力も足らない子供が
偏差値という数字だけで
行く先を決められ、半分脅されるように
受験戦争に突っ込んで行く、という今の現実を知って

「うちの高校は〜大学に〜名」と声高に歌う学校には
自分の子供は行かせるべきではないな、と
思いました。

子供たちにもその話をして
「それは、無理だな」と子供も感想を述べていました。

勝手に、数字で、人の人生を決めるなよ、と
私は、憤りを感じながら
午前の外来を終えました。

あ、でも憤りは心の中で、
いつも笑顔で、穏やかに、しています。w



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