お腹がずっと痛い女性〜衣食住の重要性〜

もうかれこれ3年以上も常にお腹が痛い女性が
私の外来にやってきました。

いろんな先生が診ていて
大学病院に入院してあらゆる検査をしても
内臓に異常が見つかりませんでした。

その女性はどうしてずっとお腹が痛いのか?

私なりの考えを書きました。

 

お腹をさすり続け痛い、痛いと訴える

 

外来にやってきた60代後半の女性は
「ずっとお腹が痛いんです、どうにかしてください」と
顔をしかめて下腹をさすり続けて話をします。

すでに、痛み止めの薬や精神安定剤の薬など
何種類も処方されているにもかかわらず
痛みが消えることがないのだそうです。

検査をしてもどこも異常が見つからないので
一生うまく体と付き合っていくしかない、と
大学病院の先生にも言われて退院してきたそうです。

 

何を食べてるんですか?

 

何度目か私の外来にやってきたとき
「家で、どんなものを食べてるのですか?」と
私は聞きました。

「お腹が痛いから、料理ができないので
コンビニやスーパーのレトルトをチンして食べるだけ」

そう、女性は答えました。

「本当に自分で治りたければ
自分で今、食べたいものを作って食べないと
治りませんよ」

私は、そう言いました。

「でも、めんどくさくて」

料理するのがめんどくさい。
なので、レトルトを買ってきてチンしたものを
自分に与えている。

お腹が痛くて治りたいけど
自分においしいもの、食べたいものを作ることは
めんどくさいから
レトルトを買ってきてチンして毎回食べている。

これだと一生治ることはないのだと思います。

 

元気になったら何をしたいのですか?

女性はたまげた顔でこちらを凝視しました。

まるでとんでもない質問をしてきた!と言った感じで
驚いていました。

けれども、健康になりたい、健康になりたい、に
視野狭窄してしまい

「じゃあ、健康になってどうしたいのですか?」ということを
考えることをしない人は
たくさんいます。

なので、私は患者さんにそう聞いたのです。

健康は目的ではないからです。

「元気になったら、ご馳走を食べたいですよ、
そりゃ〜」

そう、女性は答えました。

「じゃあ、今すぐ、食べに行けるものを
食べに行ってください」

私は、そう言いました。

そして、ずっと下腹に手を置いてさする仕草を
ぜひ、やめてみてください、と言いました。

「私はお腹が痛い」ということを
絶対に忘れないでいるための仕草に
見えるからです。

 

お腹さえ痛くなければ

 

私が感じたことは
女性は「お腹さえ痛くなければ、もっとなんだってできるのに」と

お腹が痛いことを言い訳にして
めんどくさいことをしたくないのだ。

そう、感じました。

これは、その女性を責めているのではなく
女性は無意識のうちに

家事をめんどくさがっていることに
罪悪感を感じており
正当な家事をしなくていい理由を欲しているのだ、

そういうことです。

私は、別に食事を全て自炊して
レトルトを食べるな、と言っているのではないのです。

レトルトだって美味しく食べる気持ちがあって
堂々とそれを美味しい、美味しい、と言って
食べているのなら
それでいい、と思います。

けれども

お腹が痛いせいで

「料理ができない」
「家事がめんどくさい」etc.

これだと、一生お腹は治らないのでしょう。

なぜなら、お腹が治ってしまったら
めんどくさい衣食住について
自分で若い頃のように無理してでも
やらなければならない、と
思っているからです。

歳をとれば、若い頃と同じように
衣食住を整えることは難儀になるでしょう。

それは誰でも同じです。

けれども、元気に寿命を全うしているお年寄りは
「いや〜、先生、しんどいよ」と言いながらも
自分で台所に立ち、作れる質素な料理を作り
「一人だから何度でも同じものを食べてるのよ」と言いながら

でも、朗らかに明るく
話してくれます。

90歳を過ぎても決してめんどくさい、とは言いません。
難儀だけど、頑張ってるよ、
それなりにできることはやってますよ、

教えてくださいます。

 

衣食住の重要性

生きている限り、衣食住を整えることから
逃げることはできません。

自分で全て完璧にやれ、ということではなく
その時、その場面、その年齢、体調、
変化のある中でそれでも

自分のために、身近な人のために
衣食住を整え続ける、

これは生きている限り
どうしても避けて通ることはできません。

もし、健康でいたいのなら。

 

何も、特別なこだわり健康食を作り
高い食材を買って調理せよ、ということを
言っているのではないのです。

今、自分が、家族が欲しているものは何なのか?

このセンサーが壊れている人が
たくさん見受けられます。

病院にいると、特にそれを感じます。

体も心もなるべく活かし切りたいのなら
衣食住を整えること、その工夫をすることで
体も心も大きく変化します。

逆を言えば、体調不良で病院にかかり
表面的な症状を消すための薬をもらい
それを飲んだとしても

衣食住がそのままであれば
また、同じように病気になりやすかったり
慢性疲労であったり、イライラしっぱなしだったり
不眠、頭痛、生理不順、消化器の不良、ありとあらゆる
体調不良は、年々、ひどくなる一方でしょう。

放置すれば大きな病がやってくることも
想像できます。

何もベランダで採ったハーブを使って
料理しなさい、なんて言いません。

丁寧に暮らす。

これにとらわれ過ぎるのもるのもまた、違うと思います。

今、自分が、家族が欲しているものは何なのか?

このセンサーを今日から研ぎ澄ますようにしたら
きっともっと、心地よく一日が過ごせるようになると
私は思います。

休みたいなら休日は何もしないで
布団にいたらいい。

思いっきりジャンクフードが食べたいなら
思いっきりそれを食べたらいい。

部屋にモノが溢れて気持ちが落ち着かないなら
思い切って片付けたらいい。

今、自分が、家族が欲しているものは何なのか?
というセンサーは、
他人の目を気にし過ぎていると鈍る一方なのです。



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